【完走記】サロマ湖100kmウルトラマラソン 2018 ③レース編(ゴールまで)
急な仕事の呼び出しでバタバタしており、完走記がすっかり遅くなりました。
記憶が曖昧になってきましたが、一気にゴールまで逝きます。
レポの続き、前回まで。
コースレイアウトと高低差
サロマ湖100kmウルトラマラソンは、湧別町(湧別総合体育館)からスタートし、オホーツク国道~サロマ湖~ワッカ原生花園を走って、常呂町(常呂町スポーツセンター)にゴールするコース。
スタートから55km(レストステーション)まで
スタート5時の気温は13℃、風も無く絶好のコンディション。
数時間前まで雨が降っていたため湿度が高く、少し蒸し暑く感じる。
スタートラインを通過するまで2分かかると思っていたが、思ったより流れがよく5時1分に通過することができた。
最初の1kmは集団の流れのまま走ってキロ6分2秒。2km以降もある程度の集団で走っていたが、想定通りのキロ5分40秒のペースで巡行。
ほぼ直線のコースで高低差も無いため非常に走りやすく、あっという間に10kmに到達する。
10km通過 57分48秒(56分44秒)
ここで、1個目のジェル(メダリスト)と塩飴を補給。
体が適度に温まり脚が絶好調なのこともあって、キロ5分40秒のペースを維持するのが難しくなってきた。
油断するとキロ5分00秒までペースアップしてしまうため、ガーミンの表示を見ながらペースを維持。(ペースアップしていいのは80kmを過ぎてからと自分に何度も言い聞かせる)
14kmを過ぎた辺りで折り返してきたトップランナーとすれ違うが、100kmとは思えないスピードで駆け抜けていく。
(風見選手はキロ3分41秒をペースで世界最高記録 6時間09分14秒を達成。オメデトウございます!!)
20km通過 1時間54分09秒(56分21秒)
ここで、2個目のジェル(マグオン)とBCAA、塩飴を補給。
三里番屋を折り返して多くのランナーとスライドする。レース序盤だけあってみんな余裕の表情だ。
スタート時の曇り空から段々と青空に変わり、気温も18℃まで上昇して暑くなってきた。日差しがキツく急に汗をかき始める。
暑さに対応するためエイドでいただいた氷を首筋とアームカバーの中に仕込んで体を冷やすことができ、ここまで順調なペースで余裕もあった。
30km通過 2時間50分39秒(56分30秒)
ここで、3個目のジェル(メダリスト)と塩飴を補給。
30kmを過ぎて国道区間に入り歩道と車道を織り交ぜながら走るため、少し走りにくくなってきた。気温も20℃を超えるまでに。
周りのランナーも適度にばらけてトイレの混雑が無くなってきたため、尿意は無いけど小を済ませることに。31km過ぎのトイレは誰もいなかったため、ここで小ピットイン。
ここまで順調に来ているが、36kmを過ぎたところでお腹が少しずつ痛くなり始める。
40km通過 3時間49分02秒(58分23秒)
ここで、塩ようかんとBCAA、塩飴を補給。
フルの通過 4時間01分29秒で想定通りのペースで走れていた。
痛みを我慢しながら何とか走っていたが45km過ぎで限界を迎え、47km手前のトイレに緊急ピットイン。ここで大を済ませたがスッキリしない違和感が残った。
これ以降お腹の調子が下がる一方で、キロ5分40秒のペース維持が難しくなる。
50km通過 4時間49分48秒(60分46秒)
ここからレストステーションまで約5kmの道のり。いよいよサロマ全然フラットじゃないじゃーんって言う上り下りが始まった。
ついにお腹がゴロゴロ鳴り始めて苦しさのあまり52kmでピットイン。そして突然の下痢。(マジかー、これで残り50km走るのか...)
一気にペースダウンするものの、何とか55kmのレストステーションに到着。
55kmから80km(ワッカ)まで
レストステーションの大エイドにはトイレ休憩含めて10分ほど。気温は22℃まで上がっていた。
とりあえず胃薬を飲んでみるが下痢止め作用はない。(下痢を想定せず)
ここで、4個目のジェル(エイドで無料提供されたアミノバイタル赤)とBCAAを補給。
走り出した直後、今までで一番激しい腹痛に。ここで初めて歩きを入れてしまう。
痛みが治まったところで走り出すが、1kmくらい走るとお腹がゴロゴロ鳴ってガスが溜まってくる。
だいたい5kmごとにトイレがあるから、残り4kmをこの状態で走らなければならない。
これ以降、5km毎のトレイを見つける度に並んでピットインを繰り返すため、一気に20分も遅くなってしまった。
ここから先はジェルを摂らず、エイドのバナナとフルーツを補給。
80km(ワッカ)からゴールまで
ワッカの入口には折り返しまで9.1kmの表示。細い怪しげな道路の先の未体験ゾーンに何があるのか恐る恐る入った。
折り返して下ってきたランナーの表情がどうも冴えない。残り5kmを切ってゴール間近なのに何故その表情?
2kmくらい進んだところでその訳が分かった。
ワッカは遮る物が存在しないため、海沿いの吹きさらしの雨風をモロに受ける。
気温は10℃くらにまで下がり、大粒の冷たい雨に打たれ続けて一気に体温を奪われる。
(ガーミンの温度計より。暑くもなり寒くもなるのがサロマですが、ラスト2時間の温度低下は異常ですね)
この状況はマズいと準備していたウインドブレーカーを着ようとするが、風が強すぎてなかなか着れない。
万が一手を滑らせたらどこかへ飛んで行って100%回収不能な状況のため、一旦脚を止めてウインドブレーカーを着る。これで体温の低下は免れた。
向かい風が強くて前に進まないが、ゴールするためには行くしかない。
豪雨と暴風が辛すぎる。水溜まりを避けれらず、そのまま突っ込んで足が冷たい。
コース上では何人ものランナーが低体温症でエマージェンシーシートにくるまって倒れている。
ワッカは墓場だと聞いていたが、まさにその通りの場所だった。
85kmのエイドでに到着したところで”暖かいお茶ありますよ”って声が。
一瞬自分の耳を疑ったが、声の場所に行ってみると、どうぞーって暖かいお茶を差し出していただく。
体を温めるように暖かいお茶をゆっくり飲み干し、分かっているけど念のため折り返しまで何kmですか?って聞いてみた。あと4kmですね!(間違ってなかったか...)
90km通過 9時間52分40秒(1時間12分54秒)
90kmを過ぎてワッカ折り返しのコンクリートの橋が見えてきた。
何故この場所に人工構造物の橋があるのか不明だが、一気に上り切ろうと突っ込んでみるものの、風が強すぎて体が持っていかれる。全く走れないし、歩いても全然前に進まない。(レース中で一番辛い場所でした)
何とか折り返した途端、今までの向かい風から追い風に変わって少し楽に。辛いけど残り9km。
自分がワッカを上ってきた時は、エマージェンシーシートにくるまって倒れているランナーは片側だったけど、いつの間にか両サイドに。
エマージェンシーシートを着ようとするがシートが飛んでいくランナー。上りで歩いて両腕をさするランナー。ノースリーはマズいでしょ!
そんな状況でさらに下ると、またノースリーのランナーが死にそうな顔で上ってきて ”あァー”って叫んで原生花園の花の方へ倒れ込む。(正直この方は低体温でダメだと思いました)
このまま見捨てることはできないので近寄って声を掛けると”脚攣っただけですから大丈夫です!行って下さいって”元気な声で返事が返ってきました。良かった!!
無理しないで下さいと言い残してさらに下る。
すると、見覚えのあるランナーが勢いよく上ってきた。
走るスパイダーマンことスパイディ氏だ。ハイタッチで元気をいただきます!!
96kmあたりのトイレで本日最後のピットイン。最後は一気にゴールまで駆け抜けたいから少し長居してガスを出し切る。
残り3kmの表示が見えたところで全力疾走!!脚は元気だから一気に20人くらい抜き去る。
会場のアナウンスで、ゼッケン番号・名前・投稿していたコメントを読み上げられながらゴール!!
写真の提供はMacスポーツさん。
(Macさんゴールを見届けていただき、ありがとうございました)
Finish 11時間02分53秒(1時間10分13秒)
完走メダルとタオルをいただいて、無事に帰還できたことに満足。
(トイレに寄った回数:15回くらい。トップ10に入るかな?)
アクシデントがあってのウルトラマラソンですが、来年はもう少しまともに走りたい。
そんな思いを残して、2018サロマウルトラの旅が終わった。
今回のサロマ100kmウルトラマラソンに関し、みなさんの温かいコメントありがとうございました。
この場を借りてお礼申し上げます。
ではでは。